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豊作の秋…のイメージ

私にとって「豊作」をイメージさせる代表的な作物「高キビ」が今年も実りの時期を迎えました。日本の農村ではやはり重く頭をたれる稲穂がその象徴なのでしょう。

子供の頃から田舎好きで山梨も含めて色々なところに出かけもしましたが、不思議なことに「田んぼに周りを囲まれている風景」というのがありませんでした。そんな原風景を持たない私にとって、大きな実がたくさんつく「高キビ」は、実り多き秋を感じさせるに十分な穀物です。

高キビを山梨の畑に初めてひと畝植えたのが今から3年ほど前。畑の脇を通りかかった80歳近いおばあさんが「なんでぇこりゃぁ。て!とうきびけ!珍しいものを植えるじゃん。」と驚くこと。

昔は良く植えていた作物だったのでしょう。でもお年寄りに聞くと、これは飼料だという認識が強いみたい。

かくいう私もこれが飼料なのか人も食べれるのかさえ3年前に自分で植えるまで知りませんでした。ふとしたことで雑穀ってのは生命力に溢れたすぐれた穀物だということを読む機会があって、しかも丈夫で手をかけずに育ち、お肉の代わりにもなるとは!と知り、早速種を取り寄せて植えてみたのです。以来、ちょっぴりですが毎年植えています。
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まだまだ「使い切る」というところまで言っていませんが、ご飯に混ぜて炊いたり、そのまま炊いてちょっと叩いてひき肉の代用にしてみたり。非常に「食べごたえ」のある食物です。

自分で育ててみて不便に思うのは、こういった穀物を脱穀する機械が、現在はなかなか入手できないこと。私は軍手をはめて穂から穂先を揉みおとし、少量づつミキサーにかけてはフーフーと吹きながらもみがらを飛ばしています。でもこうするとかなり粒が割れてしまい、手間がかかる割には歩留まりも70%程度と低い。

原始的作業を夕食後にしこしこ続けている私を見て、だんなは「何か絶対もっといい方法があるはずだよ(笑)」私もそう思う。。。

もうちょっと簡単に脱穀・精製ができればなぁ。わざわざお肉を買わなくてもお肉みたいな料理が簡単にできるし、安上がりだし。

牛を一頭育てるには、私が食べてるような高キビを何トンも食べさせないとならいのでしょう。それでようやっと数キロの牛肉ができるのでしょうけど、もし私がその高キビを食べてお肉を食べるくらいの満足感を得られるならわざわざ何トンもの高キビを消費する肉を食べなくてもいいじゃん。最近、時にそんな風に思ったりしています。
by nicecuppatea | 2009-09-30 20:12 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(6)

秋の夜長の悪夢?

真夏をすぎ、朝夕は過ごしやすくなってきて寝苦しいこともなくなって久しい今日この頃。

すっと深い眠りにつけそうなこの時期だからこその心配事があったりして。それは子育てをしている鳥や小動物を、都会育ちでメタボ気味の割には、本能を強く持ち続けているウチのチビ太がとってくること。

東京の自宅の周りではすでにヤモリも絶滅させられて久しいようで、最近は生き物を獲ってくることも少なくなりました。しかし山梨にはまだまだ本能を刺激するものがたくさんいるようで。前回ヒヨドリを獲ってきたのは夏の初めでした。

おとといの晩もよる8時過ぎ、ヤツは窓から張り切って帰って来たのです。口からだらんとしたヒモのようなものを垂らして(- -; 何かわからない、というのが人間一番怖く感じるもの。勇気をふるって捕まえて口元を確認して、なんとか口をあけて取り出したのが、これ。
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指の大きさと比較するとどれほど小さいネズミかわかるでしょう。よくよく体を観察してもとりたてて牙が入ったような傷もなく、まったく元気。あまり観察できる機会がないので、チビ太のよだれでべちゃべちゃになったネズをサラダの入っていたプラスチックの入れ物に入れてよくよく観察してから、畑に返しました。か…かわいいっ…。
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普通、猫は畑でネズミをとったら、褒められるものでしょう。ウチでは悲鳴をあげて「出しなさいっ!早く!」と怒られた揚句に、獲物のネズミは畑に放される…。チビ太としては不機嫌にならざるを得ないかも。

ちなみにそれっきりチビ太は真夜中まで戻ってきませんでした。戻ってきたと思ったら今度はその「親」とおぼしきネズミをくわえていました。そちらはもうお亡くなりになってましたが…。観察した様子と、畑の様子からみて、畑の中に縦横にトンネルをほって住んでいるハタネズミではないかと。掘り上げた大きなサツマイモの下半分が食われてなくなっている、なんていうのもたぶんこれらの仕業。でもそんな畑の住人達を退治する気にはなれないのは、やはり都会人の甘さでしょうか。
by nicecuppatea | 2009-09-29 20:40 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

夏の後始末

もう季節はめっきり秋。でも畑の果物や野菜たちはスピード・ダウンはすれど、まだ生命をつなぎつづけています。そのうちのひとつがこのスイカ。

真夏のスイカの生命力はすごい。まったく水気のない灼熱の太陽のしたでぐんぐん硬い皮のしたに甘みと水分を蓄えて大きくなります。

暑くなく、蒸発が激しくなければそれだけ果実にも水分が余分に蓄えられそうな気がするのですがそうではなく、まるで息切れするかのように、葉っぱの先から茶色くなり、根元近くのツルから枯れていきます。

それでもツルの先には小さなスイカがまだ実をつけるのですが、もうぐんぐん大きくなるパワーはなく。途中まで大きくなったところで熟しだしてしまうよう。そしてソフトボールよりちょっと大きくなったぐらいで割れてしまいます。
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もったいないからそれらも全部回収。毎年これらも様々な方法で使ってきました。なんといったってこれは「ウリ」なんだから一番外側の皮だけむいたらいつもは捨てる白い部分だってウリみたいに食べれるはず。それをウリのように塩もみにしたりつけものにしたり。でも実際、皮をむいていると私の手元3センチくらいのところまで近寄ってきて、「ちょうだい」とこちらを見つめるピーチにはかなわず、こんなことして遊んでしまいました(^^;手ぶれ御免!
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今年はそれに加え新たな利用法を見つけました。それはそとかわを剥いたウリの部分をみじん切りにしたりジューサーにかけてカレーに入れること(^。^)だんなはまだ知りませんが、この「スイカ入りカレー」何も言わず出してみたところ「うん、コクがあって甘くておいしい」とな。最近では使いきれないスイカの残りはみじん切りにしてそのまま火にかけ、水分を飛ばしてジップロックにいれて冷凍保存。カレーをつくるたびにチャツネがわりにちょっとづつ加えます。去年の杏酒の残りの杏も、梅酒の梅もちょっとづつ刻んで加えます。ハ○スのカレーもびっくりぐらい、フルーツたっぷりのカレーは甘さもコクもありなかなかオツ。

カレーって、残りの保存果物なんかがなんでも投入できるので私好みのレシピ♪
by nicecuppatea | 2009-09-28 21:28 | おいしい実 | Comments(2)

あれから8年

今から8年前、イギリス滞在中に、友人と一緒にケンブリッジ近郊を訪ねる機会がありました。
イギリスに住んでいたにもかかわらずほとんどハンプシャー州から出ず、歴史的な街や観光地にほとんど足を延ばしたことがなかった私に、由緒ある大学の街をみせてあげる、という友人の心遣いによるものでしたが、その人の80歳になるおばあさんが住んでいるから、そこを訪ねよう、というのがもう一つの目的でした。

80歳になるそのおばあさんは往年のおばあちゃん女優、ジェシカ・タンディのようなたたずまい。心臓が悪くて数週間前に退院したばかりだという話を聞いていましたが、会ってみて一目で「弱々しいのでは?」というイメージは吹き飛び、その強い眼の光に引き込まれました。

娘たちからの同居の誘いも断って一人で住んでいるというおばあさん。その築400年というコテージは「これ一本の木?」と思えるほど太い、黒光りした角材の梁が縦横に張り巡らされた、白い漆喰の建物でした。昔の建物はさまざまな規則で維持保全されていて、住民といえど簡単に壊したり改修したりできないのがイギリス。「なぜそこまでして」と思う程、オリジナルの素材にこだわってあくまで古いモノは当時の素材だけで修理して残していこうというのが彼らの考え方。おばあさんの家はまさにそれを外国人の私でも一目瞭然で理解できるような、まるでタイムスリップしたような空間でした。

家の中へ入るとそこは、決して足腰の弱った人に暮らしやすいとは思えない、昔風の、階段がたくさんある天井の低い家でした。リビングには棺桶ほどもありそうな大きな古時計がソファの向こう側にあり、台所には見たこともないような重い蓋が鉄板の上についたオーブンストーブとクッカーが。ひと目で年代物とわかるけど焦げ一つついていないその様子に、どれほど丁寧に生活しているのかがわかります。

庭には高床式の納屋があり、木の階段を上って屋根の低い納屋にはいってみると木箱の中に庭でとれたリンゴがたくさん入っていました。「こうしておけばよく持つから」と友人は説明してくれました。げんこつ大の赤くざらざらしたリンゴはパイの中身やローストポークのソースなど、冬の料理に色々活躍するのでしょう。

せっかく寄らせていただいたので、私たちがランチでも作りましょう、とキッチンをお借りしてサラダをつくるのに常備菜の玉ねぎを一つ頂いて塩もみにしてサラダに加えました。玉ねぎの塩もみは珍しかったらしく、「あら、この玉ねぎ辛くなくておいしわ。どうやって作ったの?」とおばあさん。

簡単ですよ、薄切りにした玉ねぎに塩を少々振りかけて、ちょっと揉んで水が出てきてしんなりしたらできあがりですよ。というとおばあさんは「あなたのおかげでひとつ新しいことを知ったわ。ありがとう」なんの玉ねぎの塩もみくらい。私はむしろもっと貴重なおばあさんの手作りマヨネーズのレシピを頂いて帰りました(^^。

80歳を超えて健康状態も万全ではない中、ずっと昔から続く「日常」を、気品をもって粛々と続けながら、たまに訪れた私のような若造にも「知らないことを教えてくれてありがとう」とさらりと言う。私もこんなおばあさんになりたい…。

先週末でイギリスから帰ってきてちょうど8年。おばあさんも一昨年亡くなりました。自分の考え方に大きな影響を及ぼして強烈な印象を残したイギリス滞在の日々は、今の会社での現実の生活の中にだんだん埋もれて遠のいていく気がします。でも、そこで感じたことだけは薄れさせずにずっと持っていたいと、日本でいえば9月の秋祭りの時期が巡ってくるこの時期になると、思い返したりします。
by nicecuppatea | 2009-09-21 12:52 | イギリスでのこと(言葉・友人) | Comments(4)

トマトのパスタ煮込み

それでなくとも夏から秋は、畑から押し寄せる野菜を消費しきることが大変なのに、ここのところほとんど平日は料理もせず…。

いつも週末になると「来週こそなにかいい調理方法を開発するぞ」と思うんですが(笑)

なかなかいい方法は発明できないのですが、そんな中、頻繁に私の夏のメニューに登場するのが「トマト煮込みパスタ」。

異論は多々あると思いますが、個人的には「なんていい方法」と思ってます(^^なぜかというと、フライパン一つで放っておけば勝手にできるパスタだからです。また、途方に暮れるほど利用に追われるミニトマトを一度に、それも簡単に大量消費できる面でもお勧め。

まず、どっさり房ごと切り取ってきたミニトマトを、青いモノ、完熟だけど傷のないモノ、傷や割れがあってすぐにでも使い切るべきものに分けます。
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で、キズモノをまとめてミキサーにぶっこみます。時々蓋の上からトマトジュースが噴水のように噴き出す事もありますが、ミキサーに書いてある「最大量」とかは気にしません。要は簡単にたくさんトマトを消費できることがミソ。
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一方フライパンには多めのオリーブオイルを熱して、ニンニクのみじん切り、ナスやしし唐の輪切りなど、余った夏野菜をテキトーに入れて、さっと炒めます。そこへミキサーでジュース状にしたトマトをじゃっと全部入れて、パスタを半分に折ってそれもそのまま投入!
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塩・胡椒でこれまたテキトーに味をつけて、後は10分ほど放っておきます。トマトジュースを全部パスタが吸ってちょうど良い固さになったら火からおろし、仕上げに黒オリーブのみじん切りを散らしてできあがり。
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きつい塩のたっぷりのお湯でアルデンテに茹でたパスタが一番、という人もいらっしゃるでしょうが、こうするとトマトの甘い風味がパスタの芯までしみこんで、夏野菜の香りを充分に楽しめるパスタができあがります。しかもほとんど手間いらず♪

夏はもう終わりだけど、こぼれ種から生えたトマトを畑中に放ってあるわが畑では実りだすのが遅かった分、かなり遅くまでトマトの収穫が楽しめます。収穫量は今が真っ盛りというところか。

おくれて来た夏の風味。たくさん食べて元気になろ。
by nicecuppatea | 2009-09-18 22:22 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

アーバン・アニマルその2

随分前に真夜中の勝沼インター付近でキツネが街中をうろついているのを見た、と書きました。アーバン・アニマル、とはいえないでしょうが、初めて街中をうろついている野生動物の姿に興奮したものです。

昨日の夜8時過ぎ、自宅近くの、結構高い木や茂みのある公園の中にある、運動場のような広場の真ん中をネコより背が低く、足が短く、尻尾はずっと長い動物が横切るのを見ました。

顔は小さく、こちらの気配に気づいて振り向いた一瞬、肉食っぽくて比較的大きな二つの目(どういう目だ?)が暗闇で光っているのが見えました。

とっても興味があったので小走りにそっと追っていくと、その動物も急いで逃げる様子はなく、もう少しはっきり姿を見ることができました。やはりネコではない。タヌキみたいな色で尻尾はふさふさ。かなり地面に近いところに胴体がある感じがします。軽やかに塀の上を歩きながら民家の間へ消えていこうとする一瞬、こちらを振り向いた時に、はっきり眉間に真っ白い縦のラインが見えました。

ハクビシン!

と、専門知識がとりたててない私の頭にも浮かんだ名前です。まさか。でも。

自宅へ戻って早速検索してみました。間違いありません、こいつだ。

何でもものすごく繁殖力が強くて、飼っていたのが逃げて一部野生化した例が都内にもあるのだとか。「愛くるしい顔に似合わない強い攻撃性を持つ」とかで専門の駆除会社もあるらしい。害獣としてどれだけ危険で、迷惑な動物か、ということが非常に細かくあいてあるサイトなども発見。屋根裏に住み着いたりして、強烈なにおいの排泄物を残していくのだとか。そうなのか。あの落ち着き払った雰囲気は「逃げたばかり」とは思えない。そういえば、だんなか数ヶ月前、夜中にピーチの散歩をしていた時、「塀の上をネコより小さくて尻尾の長い動物が歩いていた」といっていたのを、その時になって思い出しました。

「えぇ?夜だからネコを見間違えただけじゃないのぉ?こんな都心にそんな動物がいるわけないじゃん。」と、全く取り合わなかった私。ホントだったんだ、疑ってごめんね(笑)

本来の生態系を追われた野生動物は、「野生動物を都会で見た!」と喜んでいる私のようなおめでたい人間をケケケと笑いながら、大都会の片隅でしたたかに生活基盤を築いているのかも。
by nicecuppatea | 2009-09-16 19:48 | 都会の自然 | Comments(0)

すでに秋の気配…

前にアップしたのは夏の真っ盛り。夏の東京では夜9時過ぎに公園にピーチの散歩にでても、うるさいほどに蝉が鳴いていました。

気がつけば、いつからかそれがすべてコオロギや秋の虫に変わり、そのうち、昼間の蝉の声すらまばらになってきました。

夏がおわったんですねぇ。

今年は海にも行かず、土日に田舎に滞在しても土曜日は半日睡眠にあててしまうくらい、季節を謳歌することがいつもより少ない夏でした。まぁ、こんな年もあるでしょう。

なんとなく萎れたまま秋に向かおうとしていた先日、バーネットヒルさんから小包が。その日も会社からの帰りは夜遅かったのですが、ダンナが気を使って冷蔵庫の中に保管しておいてくれた「それ」を見ただけでエネルギーが湧いてくるのを感じました。それはたわわに実ったエルダーべりー。
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エルダーはイギリスにいる時は何かと生活に近いハーブでもあり、どこにでも生えている木であり、また、フォークロアの中でも様々な意味をもつ植物で、私のイギリス生活のあらゆる記憶に結びついています。

そばを通っただけで「咲いているな」とわかる強い香りを放つ、小さな白い星型がアジサイのように集まってテーブル上の花をつける初夏、一番暑い時期の昼下がりでも、かき氷よりソフトクリームがぴったりな穏やかな夏(少なくとも東京の猛暑や熱帯夜を知っている身にとっては)を過ぎ、初秋になると、細いテーブル上に広がっていた花は、細い花茎の上に濃紺の実をたわわにつけて、その重みでがっくりと首を垂れたように下を向きます。

紫が濃い実であればあるほど、食べたくなる。でも、「この実は生で食べるとおなかを壊すよ」と言われていたので、さすがに生で食べたことはありません。ただ、聞くところによるとブドウのようにワインをつくるのに適した成分をたくさん含んでいるのだとか。

電気も水も来ていない牧場の中の小屋で、アンティークに囲まれて、フォークロアの生き字引みたいな生活をしていたマイクが、自家製の「エルダーベリーワイン」をごちそうしてくれた時、その芳醇な味に驚いたものです。

いつか自分で作ってみたいけど、これはブドウでつくるワインと同じように、イーストを入れて発酵させたり、何かと手が込むので、今回は「エルダーベリーシロップ」にしました。このシロップはイギリスでは風邪の初期症状など、ちょっと元気がない時に家庭でよくつかわれるのだとか。
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これ飲んで、明日も元気に会社に行こう(^^送ってくださって、本当にありがとう。
by nicecuppatea | 2009-09-14 23:04 | おいしい実 | Comments(2)