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平皿編み中継と、残りヅルのバスケット

さて、昨日開催した平皿編み講座。

いつもここにも書く通り、もしかしたら「かごを編むのにこんなのは使えないだろう」と思っているような枝、草、ツルでも結構編むことができて、なんでも使えるんだ~、って気づきだしたら、材料はお金をかけずにいっくらでも調達できて、どんな長い時間でも、どんな場所でもひたすらそんな草木をいじりながら、想像をいくらでも広げて豊かな時間(少なくともわたしはそう感じるが)を堪能することができるんですよ♪ってなことを少しでも感じてもらえたらなぁ、というのが開催の目的でした。

編み易いもので綺麗に、サクサク編みたいのであればやはり買った均一の材料にはかないません。自然のものは太さも、曲がり具合も、柔らかさも、色も、すべてがバラバラだからです。ただ素材の特徴を考えながら、色を組み合わせながら、ひとつのかごや皿の面を埋めていく、って作業に、個人的には無限ともいえる楽しみを感じてしまうのです。

ちょっと熱く語ってしまった。とにかくそんな気持ちで、どのように昨日のプレートを編んでいったか、編みはじめを中心にちょっとご紹介します。

まずは長めの枝を丸めて輪っかを作ります。今回はサクラの枝を輪っかにしました。リースとの違いは、この輪っかが何周も巻いた太く立派すぎるものだと後々編みづらいので、できるだけしっかり、しかし太すぎない輪っかをつくること。楕円でも、真ん丸でもいいと思います。 ちなみに下の写真の赤いヒモは枝がこの形で乾いて固まるまでの一時的なもの。
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その輪っかの真ん中に 2本の枝を置きます。これが編み進める際の縦芯に。お皿の大きさとの関係もありますが、あまり太いと固い編み芯では編みづらい…かといって、あまり柔らかいと、編み芯に負けてしまい途中で曲がったり折れたりしてしまいます。今回は前に紹介した通り、サクラの枝を縦に二つ割にしたものを使用。

縦芯二本を輪っかに固定します。写真の輪っかは縦約25センチ、横約15センチぐらいの楕円形。この大きさで、最初は 90センチぐらいの細めのツルを使用。ここから先は言葉にするとやっかいなので、写真で (^^ ちょっと長くなりますが。
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片方を止めたら反対側も同様に。コツの一つは、左右から編んでいって、どちらか一方をたくさん編み進めてしまうのではなく、両方とも同じぐらいづつ編み進めていくこと…と思います。何となく両方から、同じパターンの色や素材のツルを同じ分量ぐらいづつ編み込んでいくと、編みあがった時統一感があるような気がするから。

2本の縦芯が止まったら、あとは外枠、縦芯の間を上、下、上、下…と23回往復。
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その後、縦芯と外枠の間に、端っこをナナメに切った追加の縦芯を足します。サクラの枝はまだたわむので、少し
長めに切っておいて、長さのバランスを見ながらちょっとづつ短くして両方を編み目の中に差し込みます。できるだけそれぞれの縦芯の間が等間隔になるようなイメージで。
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左右両方に追加の縦芯が 1本づつ入ったら、あとはその間をまた上、下、上、下…とひたすら編んでいきます。外枠のところでは「むだ巻き」と言って枠につるを一周させてから編み進めながら、編んでいる「前線」が、曲線ではなく直線に近づいていくように…。下の写真だと左側から編んでいるところは前線がほぼまっすぐになってきてますが、右側はまだ曲線ですね?そういう時は無駄巻きを繰り返して左右の前線とも、できるだけまっすぐになるように編み進めていきます。
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最後に真ん中まで編んで来て、隙間が全て埋まったら出来がり!
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左右から編み進めて、だんだん「隙間」が狭くなってくると、最初に比べて編みづらくなってきます。そしてちょうどそのころ、大抵ちょっと飽きてくるんですよ(笑)だから最後の部分は編み材の中でも、できるだけしなやかで曲がりやすいものを使うと比較的編みづらい所も順調に編み進めることができてこの倦怠期をうまく乗り越えられます。で、最終的に全部が編みあがると「あ…できた〜!」と、じんわ〜、と達成感が感じられます。

講座でみんなで編んでいても「あれ?なんかおかしい」「あー、ここ間違えてる!」「なんかこれ形、変じゃないですか?」とか、いろいろ出てきます。が、ちょっと間違えたからといって、世界の終りじゃないから(^^; 癒されたくてかご編んでいて、「こうでないとだめ」「これは間違い」なんて思っていたらそれこそ疲れちゃいますからね。自己流で上等、いい加減なのがちょうど良い加減、ぐらいの気持ちでいていいんじゃないかと。

自然素材の良いところは、歪み、不均等、いびつさ、すべてが「自然の味よ」と言えること。ぐっちゃぐちゃで、途中で気に入らない形になった、もうこれやめたい…と思っても、とにかく途中で辞めずに最後まで編み上げると、そのいびつさに後から無性に愛着がわいて来たりするんですよ。

それにひとつ仕上げると、「もうひとつ」っていう気持ちにもつながります。

私は昨日準備していったツルの残りものをひと巻ふた巻レジ袋に詰めて、再び朝の電車で自分の世界へ。こんなちまちました手作業しながら、無限に想像力を遊ばせてる、なんて電車で隣に立っている人は思いもよらないだろうなぁ♪
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長々とお付き合い頂き、ありがとうございました~

by nicecuppatea | 2015-04-21 19:45 | Willow Cottage
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