引き続き、もうすこしイギリス滞在時代のバイト先の話を<(_ _)>
ナーサリーで私の作った「ティータイム用」バスケットを自分のカゴのように使う猫、チョータ。 家主のリチャードから「ネズミを捕りなさい」と言われていて、あまりご飯をもらっていなかったらしい。私たちが朝納屋にやってくるのを見ると、いつも向こうの方から にゃぁ…あ…あぁ… と途切れ途切れの声で鳴きながら、こちらに走ってきます。ちなみにチョータというのはアラビア語で「小さいの」とかなんとかの意味らしい。リチャードは、テリトリアル・アーミー(正確にはTerritorial and Army Volunteer Reserve - 国防義勇予備軍 - というらしいけれど)で中東にいたことがあるらしく、アラビア語の名前がつけられたのです。最初は小さかったかもしれないけれど、私が会った頃はお腹をすかせている割には、堂々としたもんでした。どうも、可哀そうに思う我らバイトが日々、何かのおやつを持って行っていたのが原因の模様。 私も日本にいたダンナ(当時はまだダンナではなかったが)にお願いして、「焼津のマグロ」など日本の誇る猫缶を送ってもらい^^ 声だしながら、食べてました(笑)そりゃあネズミ、捕るわけないわな^^; それでも、本能はあるらしく。そして、狩りが容易な獲物へと向くらしく。。。 ある日の朝、ナーサリーに着いたら、同僚のキャロルが、「キジのヒナがかえってるわよ!」植え込みの隙間などに卵を産んで、それがかえったのでしょう。キジのヒナはウズラのものすごいミニチュアみたいで、縁日で売れそうなぐらい、すっごくかわいい♪ 当然のことながら、卵の間は目立たなかなくても、卵からかえった途端に賑やかに自己主張し、すぐにチョータの知るところとなります...(^^; どんなに人間がヒナを守ろうとしても、一度目を付けた猫から逃れさせることはできない。それも自然の摂理。 で、これが「狩り」をした直後のチョータ。ヒナがかえった当日の出来事でした(T_T) ヒナを守ってやれなかった、と気持ちにやり場のない私は鳥類研究をライフワークとしている友人のレンジャー、ピートに切々メールを送り訴えます。何とか守れなかったものか、そもそも猫を家猫にすればいいじゃないか、などなど理屈にもならないことを。まあ、惨劇を目の当たりにして感情のやり場がなかっただけかも。 ピートは当惑したように、そもそも猫もキジも人間が増やしたものだし、それぞれが食い合って淘汰されるのは自然の摂理だし。。。ごめんね、オレ冷たくて、と私の申し立てに困ったような返事。 そうか、危機に瀕している海鳥の保護に没頭しているピートには、猫もキジもどちらもあまりかわいくないものだったか(笑) 平和な平和なバーントウッドで、唯一私が体験した凄惨な現場、でした。
by nicecuppatea
| 2014-03-20 20:03
| イギリスでのこと(環境保全)
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