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北の国から?!

とりあえず、限られたスペースを効率よく新たなキッチンガーデンに使うため、土地を区切って使うことにしました。区切りには廃材の古木なんかがあるといいなあと思い大家さんに聞いてみると、「たくさんありますよ。お気に召すのがあるかわかりませんが、ここにあるものは好きに使ってください」と廃材置き場に案内されました。

古い材木から使えそうなものを探して何か作る…大好きだけど都会の真ん中では様々な意味でなかなかできなかったことです…だいたい都会ではこういうモノを「何かを創造的に作る素材」なんて考える時間の余裕のある人が少ないのです。そうするとこういうものは大抵「粗大ゴミ」と呼ばれてしまいます。

当然ゴミを「あさる」となるとご近所の目もあるので、必然的に本能を抑えて、前に住んでいた場所では「ゴミあさり」はあまりしませんでした。ところがここでは土曜日の朝から「ぜひどうぞ」といわれてこんなことができるなんて!若干有頂天になりました。

喜んで廃材を探していると、この間お花見で会ったご近所さんが通りがかりました。さすがに少々照れ臭い気がして「土曜の朝から廃材あさってます…」というと、大真面目に「いいじゃないですか。あそこの○○さんの家のテラスなんて全部廃材でできてるんですよ、でも素敵でしょう?」との答え。確かに廃材や流木、古い学校の椅子などを使った、何ともおしゃれで居心地のよい空間を作っているご近所さんです。どうやら私より上手の人々ばかりいる場所に越してきたらしい。

気付けば、はす向かいのお家でも古い木製パレットを解体して玄関周りをウッドデッキにしているし、数件先でカフェをやってるお兄さんも毎日コツコツ廃材を切ってはベンチを作ったり、隣接した公園との仕切りを作ったりしている…。あたかも誰もが「北の国から」に近い世界をフツーに地でいってる感じです(笑)

その後も一日中廃材や、剪定屑を運び続けましたが、会うご近所さんからは「やあ、お庭づくりですか!ここは土が悪いから大変でしょう!」などと声をかけられました。廃材運んでいたら最初に「何してるんですか!」ときかれる…と思っていた私の先入観も良い意味であっさり裏切られました。

改めて正しい場所に越してきたな、と。

結局、畑、というより「キッチンガーデン」的な風情になりましたが、スペースの真ん中に古木を二本渡してそこを区切りにプチ段々畑にしてみました。

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段々は、イギリスで習ったヘッジロー(生け垣)の編み方を参考にして、廃材置き場に山ほど残っていた庭木の選定枝を密に編み込んだもの。イギリスには、生垣用に密に雑木を並べて植えて、それらの木々の根元に切り込みを入れては生きたまま枝を横倒しにし、生垣用のポールに編みこんでいく伝統的な生垣作りの方法があります。編みこみはは生きている枝で行ったり、切り倒した枝でやったり、地方色が様々。

そんな大々的なヘッジはここでは出来ないけれど、台所の窓から見える小さなヘッジができました。写真で段々の際に植えてあるのは、イチゴです。この高さまで土を盛ればかなり水はけも良くなるのではないかと。一年したら堆肥化したヘッジは土に鋤き混めば腐葉土になります。それでまた、来年の剪定枝で段々を編めばいい。そんな、自然の物を使ってつくったキッチンガーデンで、全てのものが次の年には自然に還っていくようなつくりができたらと思っています。

近所の人に聞いたら隣接している公園の「落ち葉置き場」から腐葉土を持ってきて使っていいとのこと。さすがにそれまでの経験から「土」を買うのは抵抗あるなあ、と思っていただけにこれは願ったり叶ったり。たっぷり持ってきて鋤き込みました。スナップエンドウの支柱には、玄関脇で茂りすぎて困っていたナンテンの枝を切って葉をとって。
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山梨の畑からはトウ立ちした青梗菜とルッコラも数株持ってきて黄色や白の花を添えました。しばらくすれば、たくさん持ってきたカモミールの小菊のようなおびただしい数の可憐な花が、まだ小さい野菜の苗の間を埋めつくしてくれる…はず!
by nicecuppatea | 2010-04-23 21:51
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