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真夜中の襲撃

先週も金曜日、真夜中に車で山梨に到着。到着してまず最初の仕事は狭いケージの移動で我慢していたネコのチビ太をケージから出して放してやること。そうすると早速暗闇の庭に消えていきます。

彼はまだ拾われて一週間後、生後1ヶ月くらいの時から毎週山梨と東京の家を車で行き来しています。東京の家のまわりに「縄張り意識」があるらしく、ネコの数の多い東京では時々縄張り争いの結果と見られる傷を作って帰ってきたりします。一度なんかその抗争に敗れたらしく、縄張り外の公園の木の上で自宅失踪から3日後に「ペット探偵」により発見されたこともありました(^^が、不思議と山梨に行くとモードが切り替えられるらしい。彼の頭の中でどう割り切っているのかわかりませんが、東京と山梨の二つの環境をうまく行き来しています。で、山梨に行くと彼は縄張り抗争から逃れられるからか、あまりカリカリせず日向ぼっこをする毎日。ところがそれと同時に野生の血も騒ぎ出すようで。

金曜日の真夜中も、布団を敷いてそろそろ寝ようかという12時半すぎ。いつも彼が出入りできるように少しあけてある窓のところから大きなものを加えて部屋に飛び込んでくるではありませんか。きまってそういう時には私よりだんなの方が怯えるたち。「早く!まだ生きてたぞ!早くとって!!」といわれるがままに、ソファの下にもぐりこんだチビ太を引っ張り出し、口に加えていたものを放させると、もう巣立ち間近と思えるヒヨドリの若鳥でした。
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「あーだめか・・・」と思ったけど、まだバタバタと羽ばたくし、結構元気。ネコのキバが入るとばい菌で死んでしまう、とはよく聞くけれどさすがにまだ飛べない若鳥をそのまま見殺しにするわけにもいかず、傷口を消毒し、ケージに綿を敷き詰めそこで一晩保護することにしました。

ちなみにこの綿は昨年畑から収穫した和綿です。まだ種もとりきれず、手を焼いています(笑)こんなところで役立とうとは…。

翌朝、「多分夜は越せなかっただろうなぁ」と重い気分でケージを開けたら、なんと生きてるー!むしろ少し元気が回復しているかのようにも見えました。
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スプーンですくって水を飲ませるとそれもコクコクと喉を鳴らして飲むくらい。うーん、かわいい。
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心情的になんか放っておくわけにはいかないので、甲府市の先にある山梨県の「鳥獣センター」へ持ち込むことにしました。ここは傷ついた野鳥や動物の保護をするところのよう。センターの担当者は「まぁ、ネコにやられちゃぁ助からないと思いますけどね」と事務的に言いつつ、預かってくれました。基本は「自然の摂理に任せて人間は手出ししない」ということのようで、あまりいい顔はされなかった(^^;明らかに予算のなさげな古いビルをおじさんは一人で守っているようでした。

ネコを飼った時点で、それは人間の都合です。そのネコが鳥を取ってきたといって、大騒ぎで鳥獣保護センターに持ちこむのも人間の都合で、なんだか理にかなっていないのかも…とも思います。でも目の前で傷ついている巣立ち間際の鳥を見過ごすわけにもいかず…。

畑の傍ではこんな光景も見られました。まだまだ鳥達は子育ての季節。当分チビ太の保護者としては気が休まらない季節が続きます。
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チビ太ぁ、もう、頼むよ。この鳥獣センターにあんたが捕ってきちゃって持ち込んだヒヨドリ、これで2羽めなんだから(笑)
by nicecuppatea | 2009-06-22 19:17 | 昆虫&鳥
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