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畑の生命

最近東京も朝、昼、夜とセミの声が賑やかになってきました。セミって、都会でも数が減っているような気がしない。どころか、最近は真夜中でも公園ではセミが鳴いてて。セミは7年とか地中にいるといいます。で、羽化して地上に出てくると1週間ぐらいで死んじゃう。地中でやっと7年経って、さて地上へ出ようか…と思ったら上がアスファルトで舗装されていた…なんてこともあるんじゃないかな。

翻って山梨の畑。かなり大きな畑を「手掘り」しています。周りからはよく「最近は趣味の人でも簡単に扱える小型で安い耕運機があるから、買えばいいのに」とも言われます。耕運機をかけた後の土はそれはそれは細かく、柔らかく、美しく見えます。

でも手掘りを変える気はないんです^^

耕運機の「歯」を見たことがありますか。重たい輪っかみたいのが、やわらかい土に半分沈みながらぐるぐると土を撹拌するものです。たしかに畑は奇麗になるんですが、ここはこのようなヒトタチの棲家でもあるので、あまりきれいにしてしまうのもちょっと。

これは畑の端の石の上にでてきたニホンカナヘビ。尻尾がメタリックブルーのニホントカゲもたくさんいます。草を刈っていると、時々大急ぎで出てきて他へ走っていきます。尻尾が置いていかれて動いていると「うわっ!」と思いますが、尻尾を置いて行かれたということは、本体は無事だったということ。よかったよかった、と思うことにしています。
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夏の間、草刈りや穴掘りで一番犠牲になってないか心配になるのがこちらのオケラ。なんでいつもスコップの真下にいるんだろう、と思うくらい。昆虫っぽくないビロードみたいな肌触りと、手のひらに置くとムグムグと指の下へものすごい力で潜っていこうとするモグラっぽい前足。非常にユーモラスで可愛げがありますが、彼らは農薬を散布した土地だと住めないのだとかで、近年著しく数が減っているのだそう。
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さっきも書いたとおり、うちの畑にはけっこうたくさんいる気がします。彼らの主食と言われているコオロギや、小さいクモはたくさんいるから、もしかしたらウチの雑草畑は彼らにとっては結構貴重な生息地なのかもしれません。

先日、お隣の畑との境目でこんなカブトムシのメスも発見。
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畑の端にある選定屑をためた腐葉土の山の中にはたくさんの幼虫を見つけられるのですが、なぜか成虫はみつけられない桃畑。周りは消毒している商業畑だからどこか他へ飛んでっちゃうのかな。毎年幼虫はいっぱい孵化するから、死滅はしていないはずだけど。
商業畑の真ん中の雑草の海みたいな畑。もしかしたら私が思う以上に、いろんなものが寄せ集まって生きている場所になっているのかも。都会でも田舎でも、虫やなんかが「なんか増えたなぁ」と思ったら他の生息地が少なくなっている…のかも。
by nicecuppatea | 2009-07-28 19:21 | Comments(2)

東京日和

昨日同様、見事なほどに天気予報ははずれ。この夏初めてではという程、夏っぽい日差しがさんさんと照っています。

毛玉たちには外は暑すぎるし、二人(?)とも爆睡中なので、日焼けが趣味のダンナ、広い空を見るのが趣味の私の利権がぴたりと一致して、久しぶりにチャリで皇居の周りまで行ってみることにしました。
イギリスから返ってきたばかりでまだ仕事をしていなかった頃、カントリーサイドもなく、空も狭い東京で息がつまりそうになったとき、必ず訪れたのが皇居外苑でした。都会の真ん中なのに、この空の広さ。ずいぶんと気持ちを楽にしてもらったもの。
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日曜日の午前10時以降は、皇居のまわりは自動車通行止めになって、道路が自転車に解放されます。官庁街も近く、普段は片道4,5車線ある道路を終日ひっきりなしに車が通るのに、日曜午前10時を過ぎるとこの大都会の景色の中、聞こえるのはセミの声だけ。車がいないとこんなに静かなのか、と驚かされます。

このうだるような暑さの中、何時間も芝生の上に寝転がってガンガン汗をかくのがデトックス作用があるようで好きだという、UVケアの時代にほぼ逆行するダンナ。私は木陰であれやこれやと手元仕事で時間を過ごします。実際PCもテレビも台所もなく、「これから2時間、芝生の上でなにして過ごそう?」と考えるのも楽しい。そういう時、一番ピタリとくるのがバスケット編み^^

…ってことで、出かける前、ツルをいくつか鍋の中に放り込み、20分ほど煮てから濡らしたタオルにくるみ、ビニール袋に納めてリュックの中へ。こんなことがあるので、やはり山里で収穫したツルはできるだけ小さく丸い輪っかにして保存すると便利。都会の小さな台所でも、お鍋の中に入るくらいの輪ならばすぐに柔らかくできるから。

あまりたくさんのツルもなかったのですが、今回イメージしたのはウェールズの伝統的技法で作られるスウィル・バスケット(Swill basket)。本当はウィローのリム(枠)にオーク(楢)の木のスプリント(真っすぐな幹をうす―くはがしながら作った木の繊維のリボンみたいなもの)で編む、大きく、丸く、手触りのよいバスケット。ジャガイモいれたり、洗濯物いれたり、重いモノを入れてラフに扱っても何年も使える丈夫なバスケット。

そんな材料はないので、気持ちだけ(笑)スウィル・バスケットを作るつもりで、アケビとフジのツルを茹でました。

スウィル・バスケットを作る時はウィローに蒸気を当てて熱して丸い編み枠をつくります。私は太くて強くて柔らかい、アケビの根っこを使って代用。つなぎ目はナイフでけずって接着してできるだけスムーズな丸い枠を作ります。

もちろん編みづるも、スプリントはないので細いアケビやフジなど手元にあるものを利用。途中でリムの接着がとれて作業中のバスケットが空中分解したりして、小さいバスケットの割には時間がかかります。とりあえず形が固まったところ。
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もうちょっと。
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できあがり。きっと台所で使いかけのニンニクやショウガのかけらを入れるくらいの役には立つでしょう。
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週末、東京にいても結構満ち足りた時間が過ごせるもんだ。
by nicecuppatea | 2009-07-26 18:44 | バスケット編み | Comments(2)

桃だらけ

今週も気がつけば怒涛のように過ぎて行きました。今週は天気予報を聞いていたら週末はずっと雨みたいだったし、来週は月曜、火曜と海外からのビジター対応で朝早く出勤することがわかっていたので、色々考えて、東京に留まる事にしました。結局天気予報は大外れ、今は外はカラリと晴れてるけど。正直、なんかほっとしてます^^たまには東京に留まれば、じっくり掃除機かけて、来週のご飯の下準備できるし。何より、ゆっくり寝られる(^^;

田舎へ行く週の金曜日は、会社から帰ってご飯、洗濯、掃除をすませてから東京をでると、到着はどうしても真夜中近く。田舎の夜12時は、本当に寝静まっています。

先週もそうでした。到着して、真夜中過ぎに布団に入り、「明日はゆっくり寝よう」といつも思うんですが、翌土曜日の早朝、せっかくの週末だからどうしても朝早くに外へ出たいヒトもいて。わかってるんです、彼女はこういうことがやりたかったわけ。(ちなみに立派な桃を盗んだやに見えるかもしれませんが、道路におちてたヤツです~)
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で、朝5時過ぎ、寝ている私の顔を下から上に思いっきり舐めあげ、私が起きるまで舌を休めることなく(?)続けるのです。。。

最初は根競べ。遅寝をしたい私も寝たふりしたり、布団かぶったりして反撃(?)するんですが、目をつぶっている中にも彼女の強い視線をずーーっと感じています。寝たふりしている私が指一本動かそうものなら「起きてるじゃん~!」と尻尾をブンブン振って喜びます。しまいにはワンコを相手に寝たフリしている自分の小ささに気づいて、予定より早く起きて散歩に行くことに。なんで遅寝しようと思った土曜日の朝5時半から散歩にでなきゃならないんじゃ~!!

…と、思いますが、一歩外に出てみると結構シャンと目が覚めるもの。嬉しそうに私の顔を見上げながら横を歩く彼女をつれて近所を歩いていると、軒の低い平屋の一軒屋の窓からはすでに味噌汁の匂いが漂っています。桃畑のエリアにはいると、すでにどこの畑でも農家のおじさんたちは収穫作業の真っ最中。一体ここの人たちは何時から起きているんだろう、まだ5時半ですよ!

その訳は、8時過ぎに近所の持ち寄り市場「農てんき」に行くとわかります。とにかく今がこの地区の桃の収穫、出荷作業の最盛期。朝8時開店のはずの市場も、時間通り行ってみると、すでにお目当てのスモモは売り切れ。見ているとお客さんが皆、ものすごい量を買い占めていきます。もちろん商品はそれぞれの農家さんが庭先で採れたものを出せる分だけ持ってくるから、陳列している分が売れちゃったらそれでおしまい。

唯一の例外が桃。この時期、ここの持ち寄り市場は、売れば売っただけ、どんどん畑から直行してきた完熟桃がテーブルに並べられます。ここは桃の有効な流通にとっても大きな役割を果たしているんじゃないかな。

桃はとても皮が柔らかく、ちょっと「当たれば」痛んでしまうデリケートな果物。完熟になればなるほど、つまりおいしい時期が近づくほどその傾向は強まります。だから「おいしい時期」と「もう出荷できない時期」が結構重なっていて、農家の人にすればそれが歩留まりを悪くする大きな原因なんではないかと。

完熟でやわらかい桃でも、箱へ入れて長期間の流通に乗せないのなら、十分楽しめます。むしろそれが一番おいしい桃なのです。だから、ちょっと出荷には遅いけど、今食べるのなら最高においしい桃!は地元の市場へ持ち込まれます。

その数、半端なし。また「出せば売れる」ので、桃農家の人たちは、夜明け前から畑にでてどんどん収穫し、農てんきみたいな場所でも商品が売れれば売れるだけ「もっと持ってきてくりょ~!」となるのです。

それでも有り余るほどある桃はご覧の通り、お店の前の樽へ。「ご自由にどうぞ」とかかれたこの樽には毎回完熟の桃がたくさん入っています。先週でていた桃はその時がまさに旬だった「白鳳」。
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晩生の桃のような「強い甘さ」よりはみずみずしさが特徴の古くからある品種。「幾らでも食べていってー」の言葉に、だんな、わたし、ピーチの三人分、大きな桃を3つもらって帰ります。お目当ての商品が売り切れちゃってたから今回は何も買わなかったけれど…。くれるっていうから、いいか(^^
by nicecuppatea | 2009-07-25 13:19 | おいしい実 | Comments(2)

ちまちま野菜

草むしりというのは草が小さくて根が張らないうちにやるといとも簡単なものです。畑の表土を鎌で力を入れずに2,3回こすれば、大抵の雑草の根は切れて、夏の日に当たれば数時間で枯れてしまいます。それをやるのが一週間遅れ、二週間遅れるごとに、根は深く、枝は広がり、草むしりにかかる時間も労力も倍々ゲームで増えていくのです(^^;

ところが草むしりをしなかったがために見つけることのあるお得なことも。
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ここに生えているのは、こぼれ種で発芽した冬野菜の白菜、青梗菜、ルッコラ、そして夏野菜の青シソ。ちょっと草むしりをさぼっていたら、かなりの大きさに育っていてこれなら夕飯のおかずの役に立ってくれそう(^^白菜はあまり蒸し暑いと葉っぱがとけてしまうのですが、とりあえずもう少し置いてみて大きくなるか見てみようと思います。

こぼれ種でできた野菜や、生ゴミからでてきた種で実った野菜を事のほか嬉しく思うのって、私だけでしょうか(^^…?

そろそろジャガイモの枝も枯れて雑草の中に埋もれていくので、畝に植えたジャガイモを掘る時にでてくる極小のイモ、草むしりの時偶然でてくる過去に取り忘れたジャガイモから育った子ジャガイモなど、見つけられる限り掘りだして、小さいものも全部使っていきます。中にはねずみだかモグラだかにかじられたものもあり、形も、色も様々。モグラの食べ残しでも、遠慮なく頂こうと思っています(^^
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本日は、掘り上げた小さいじゃがいもの色、形に係らず、全てをカレー鍋の中へ放り込みました(^。^)桃畑の下にジャガイモを作っている農家さんもこのあたりには多いんだけど、みんなゴルフボールより小さいくらいのジャガイモは全て掘り出しても畑に放置してたり。なんでだろう、忙しいからかな。都会の人の方がある意味、ちまちました野菜にまでこだわって使い切ろうとするのかも。
by nicecuppatea | 2009-07-23 21:16 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

優等生の野菜たち

週末ネタを週中まで引きずり恐縮です(^^でも一週間放っておいた畑には、新たな発見がたくさんありまして。

昨日も書いたスイカ。ツル回りの草むしりをしているダンナが思わずつぶやきます。「なんだか(スイカの)子供や赤ちゃんが一杯いるぞ」一体この夏どれだけスイカを食べることになるんでしょう。こちらには来週の予備軍が既に3つほど(^^
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農家では普通、スイカを大きく育てるためにツルの数を少なめにして摘果もするんだと思いますが、ウチは何分手をかけませんから。やることといえば茂りすぎたツルが隣の植物と絡み合うほどになってきたら、整枝するくらい。せっかく付いた赤ちゃんスイカを摘果するなんて、したことがありません(^^とにかく「植えとけば自分で大きく育ってくれるだろう」という放任主義で…。つくづく土と太陽の力ってのはありがたいものだと思います。

この時期私が大好きな野菜のひとつが、このツル無しランナービーンズ。本当のマメの名前は忘れてしまいましたが、日本でよく「モロッコインゲン」と言って売っている大型のインゲンマメのようなもの。
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数年前、エアルーム種(固定種)のインゲンマメということで種を購入したものです。エアルーム種は、毎年育てた株から種取をして、それを植えることで継続的に同じような収穫ができるもの。ためしに園芸店で売っている普通の「XX会社交配」とかかれたF1種の種袋の野菜を育てて、そこからできた種を翌年に植えても発芽はほとんどしないし、ましてほとんど実も成りません。が、エアルーム種のこのマメの発芽はほぼ百発百中!ひとたび発芽すると、展開も早いのです。ツル無しなのでツル有りに比べると早く花が咲き、後から後から採りきれない程実がつきます。何よりずぼらな私には支柱を立てなくて済むというのがとてもありがたい。早く育って早く実る分、株の寿命も短めですが、そこは2回目の種まきをして、秋まで楽しみます。サヤが若いうちは緑の野菜としてサラダやスープに。たくさん実って取りきれなくなったら乾燥豆として収穫して、冬のスープや炊き込みご飯に。

丈夫で手がかからず、実つきがよく栄養万点で、毎年、長く楽しめる。なんとなく「お豆さん」とさん付けにしてしまう人の気持ちがわかります(^^
by nicecuppatea | 2009-07-22 22:43 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

ツルのある夏野菜のエネルギー

カボチャの話しを昨日書きました。このツルがものすごい勢いで、一週間経つと隣に植えてあるスイカ、苗を買ってきて植えたプリンスメロン、それに生ゴミから生えてきたプリンスメロンと、ツルが交じり合ってごっちゃに。週末、畑に行くたびにツルを分けて、それぞれ別の「島」を作ります。

もうここもニアミス。あちらに子スイカ、こちらに子カボチャ。このままにしておいたら、ツルとツルが握りあい、ねじれあい、不可分になってしまうので、今週中に多少ツルを整理して脇から伸びる孫ヅルは切ってしまいます。
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こちらが今週一番に収穫したカボチャとスイカ。カボチャの中味はきのうアップしたとおり。植えっぱなし、あるいは植えてもいない畑からでてきた野菜にしては上出来(^^ゝ
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さてこのスイカ、「音」は既に良いようですが果たして熟しているか。ヘタの部分を切り落としてみると・・・。
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うっ…色が見えない…。しかしもう包丁を入れてしまったので、どっちにしても切るしかない。思い切ってスパーンと二つに割ってみると…
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そうでした、黄色スイカの成る苗を買ったのだったわ。どうりでヘタを切っても赤い色が見えなかったはず。黄色スイカは、赤いスイカより少しさっぱり目。甘みがそれほどくどくなく、夏の草むしりの後の水分補給にはぴったりでした。

このスイカを食べ尽くすことで日曜日の水分補給&甘み補給は十分満ち足りました。カボチャの方は夕飯の天ぷらと煮物に。同じ食材でもスーパーで買って食べれば単に「スイカとカボチャ」を食べる」という行為。でも、このカボチャとスイカがさっきまでぐんぐん育っていた事がわかっているし、そのエネルギーがどれほどのものなのかも自分でよく見ていたから。「食べる」って、きっとお腹にモノを入れる作業じゃなくて、そのモノの育っている時に蓄えてたエネルギーを自分の体の中に取り込むことなんじゃないかな。

と、菜園をいじってると、考えるようになります(^^
by nicecuppatea | 2009-07-21 21:47 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

カボチャはえらい

今年の畑の中でひときわ目立つのがカボチャ。毎年一度も植えたことはないのですが、必ず生ゴミ堆肥から芽を出すのです。普段は邪魔にならない剪定くずの山に這わせて畑の場所を占領されないようにしているのですが、今年は植え替え時を逸してしまい、気が付いたらあちこちからカボチャが発芽。一応作付け計画的には「ウリ類」のところに生えてきたので、ツルを整理しながらそのまま放置することにしました。

カボチャはすごい。他の野菜苗は大抵接木苗で、丈夫な野生種の台木に芽を接いだものが多いのです、キュウリにしろスイカにしろ。けれどカボチャだけは毎年毎年、食べた残りの種からひと目で「カボチャだ!」とわかるような大きな双葉を広げ、それ以降は傍のものを見る見る覆う勢いでぐんぐんツルを伸ばします。

F1といわれる一代限り実つきのよい野菜の種ばかりがガーデンセンターでも目立つ昨今の園芸事情ですが、カボチャは食べ残しの種も全部発芽して、しかもゴロゴロ実がつきます。むかしおばあさんが「戦時中にカボチャを食べ過ぎて、もう嫌いになった」といってたのを聞いたことがあります。肥料をやらなくとも、場所と日光さえあれば、これほどよく育ち、栄養価が高くて食べ応えもある野菜って他にないんではないかな。

ということで、畑のカボチャもご覧のようにカボチャ林の中ですでにたくさん実り始めています。
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ちょっと早いかもと思いましたが、煮物や天ぷらなんかをするのは田舎にいる時しかないので、ひとつ切ってみました。それなりに食べられそうなので、煮付けにすることに。なかなかうまくできないんですが、わたの回りのやわらかいところに甘辛い汁がたくさん含んだヤツがおいしい、と個人的には思ってるので、種とりの時も、できるだけワタをとり過ぎないように。
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そして、個人的にはこの種の周りのワタが好きだし、おいしいと思うので、ここはピーチの温野菜に混ぜてやります。押し付け…でしょうか(笑)
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「お水を多くしすぎないで、皮を下にして重ならないように煮る。煮あがるまで蓋をあけないこと」と行き着けのお店の人に聞き、試行錯誤で繰り返すこと数回。まぁ、満点ではないけれど、食べれるようにはなってきました。
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せっかくたくさんなるカボチャ。正直、縁側に飾っておくことが多くて、毎年あんまり「使い切った」という実感がありません。ことしはもうちょっとレパートリーを増やして、せっかくの本当の「自然の恵み」使い尽くしてみたいと思います。
by nicecuppatea | 2009-07-20 21:53 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

赤かった!

先々週の週末、「早いかな?」と思いながらも「これから二週間畑の炎天下に置いておいたら絶対過熟で破裂する!」と思われた今年の初スイカ(小玉ですが)を一個、東京へ切って持って帰ってきました。

ちなみにスイカはダンナの大好物ですが、スイカを畑で作りだしてから、ダンナがスーパーの青果売場で小さいプラスチック容器にサイコロに切られて入っている「一口スイカ」を買うのを禁じています(^^だって畑で丸ごと作っているのに8分の1カット分くらいのスイカがサイコロに切られて、しかもプラスチック容器に入って「糖度12度」とか書かれて高い値段で売っているのを買うなんて!なぜかそれだけは嫌だ~と思えて(笑)理不尽な禁止令だとは思いますが、これにはダンナも合意してくれて。

そんな背景があったので、できるだけ早くウマいスイカを食べてほしい…と思っていました。それもチマチマした食べ方じゃなくて、せっかくウチで作ったんだからスパッと二つに割って、それをそのままシャクッと豪快にすくって食べてほしい、と。だから、豪快に食べるつもりでスイカ割ったらまだ若くて中身真っ白…なんてなったら最悪。ウチでは畑で採れるスイカの食べごろの見極め時期だけは誤ってはならない…のです。

ってことでもって帰って来たスイカを、「いつ切ろうか?」がここ10日間ほどの懸案事項でした。一度切っちゃったら、もし中身が白かったらもう食べられないし、逆に置きすぎても粉粉でおいしくなるし。

毎日スイカのお尻を叩いてみては「どーかなぁ…」。で、今朝、なんだか「過ぎてしまった気がする…」とがぜん心配になり、思い切って真っ二つに割ってみることに。で、結果。
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やったー!早すぎることはありませんでした。この皮の薄さを見るとちょっと置きすぎたかも。でもこれなら充分!さっそく冷やしてデザートとすることにしよう。今年のマイ・スイカ、幸先いいぞ!
by nicecuppatea | 2009-07-16 21:56 | 畑の野菜・くだもの&いきもの | Comments(2)

夜半のバスケット編み

水曜日の夜、八時。まだ会社にいました。会社勤めをやっている人なら一度は思うときがあるのではと思いますが、「ここ」が一週間の折り返し点。「あぁ、まだ水曜日か・・・」と思うタイミングです。

本日はひときわイベントが多く、自分の席に夕方5時過ぎに帰ってくるまでは、会議の通訳したり、取引先にあったりと、それなりに気を使うことが多く、ようやく自分の仕事に手がつけられたのが6時過ぎ。明日も朝から半日会議で席をはずすことがわかっているので、今日中に人にお願いすることはメールなどで連絡しないと・・・。

そんなこんなで家に帰ってきたら9時過ぎ。早く寝ればいいのに、何をとち狂ったか小さなバスケットを編みだしてしまいました。

ふしぎなもので、こういう単純作業はなんというか、ぐだぐだした心を浄化してくれるような。3日前から水につけてあったアケビのツルに2時間ほど向かい合い、ダンナにあきれられながらも、最後まで編みあげました。

たいした形じゃないんだけど、なんだかこの「編む」って動作がしたかった気がします。これのおかげで「今日」から「明日」になだれ込むことなく、ひとつ深呼吸ができたというか。

なんだかんだ言っても明日の朝起きるころには「あぁ、なんであんなことしないで早く寝なかったんだろう?」と後悔する可能性もあるのだけど。

とりあえず、今は編んでよかったかな、と。
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by nicecuppatea | 2009-07-15 23:57 | バスケット編み | Comments(2)

クリスティンのこと

7月14日は、毎年ある人に思いを馳せる日。ちょっと重たい話になりますが。

2004年の7月、私はイギリス・ハンプシャー州にあるセントキャサリンズ・ヒルという典型的なイングランド南部の小高い丘が向こうに見渡せる、明るい森の中にある「サステナビリティ・センター」というところにいました。前年7月14日に亡くなった友人のクリスティンがそこに眠っていたからです。

うん、たぶんこの辺だ…といって彼女のパートナーで、私にイギリスでの環境保全活動の「いろは」を教えてくれた自然保護地区のシニア・レンジャーをしているピーターに案内された森の中には、墓石ひとつありませんが、そこにクリスが眠っているはず。

子宮がんの再発が発覚した後、女性でなくなることを拒みあくまで自然体でいること、自然の流れの一部でいることを選んだ彼女は、2003年に40歳の若さで亡くなりました。

仕事の関係で日本を離れることができず葬儀に参列できなかった私は、どうしても一周忌にはピーターに会い、彼女の眠る場所を訪れたいと思っていたのです。

「その場所」には若いリンゴの木が一本生えているだけ。墓石も記念碑もなく、ただ全てがあるがままの自然の姿に返っていく…という埋葬地でした。「墓地」という雰囲気ではなく、鳥の声に満ちたなんとも居心地がよく穏やかな、木漏れ日の優しい森の中でした。

ピーターによると、最期を悟ったクリスは、ピーターとそれまでの人生をお互い豊かにしてこられたことを感謝しあうと、自分の最期をどうしてほしいか詳細に伝えたのだとか。

自分の埋葬のプロセスで化石燃料を使ってほしくないこと、全てが自然に戻る形にしてほしいこと、亡骸はウィローのバスケットに納めて、太陽の方向へ顔を向けて埋葬してほしいこと、そして「その日」に集まる人たちには、自分の持っている洋服の中で一番晴れやかな色の服をきて参列してほしいこと。

ピーターは彼女の最期の願いを、その言葉通りに実現しました。

「どれだけの人に支えられたことか。レンジャーの仲間たちは朝、朝食を作っては「食べて」と自宅まで運んできてくれた。セレモニーの前日には、自然保護地区の保全作業に使っているスコップを持って、5人のレンジャー仲間が集まり、重機をいっさい使わずに石灰層の硬い地面に何時間もかけて数メートルの深さの埋葬用の穴を人力で掘ってくれた。自分は人に支えられて生きている」と、帰り道に見晴らしの良い丘の上のベンチに腰をおろし、向かい側の丘を見ながらピーターは話してくれました。

当日は、埋葬地までの森の小径がラベンダーの花で敷き詰められ、小さなキャンドルと風鈴が脇を飾りました。亡骸をおさめたウィローのオーバル・バスケットは、人力で押す台車に乗せられて埋葬地まで運ばれ、彼女の望み通り、おなかの中にいる時のように足を屈めた状態で太陽を見上げる方向で埋葬されたのだとか。

その日の穏やかな風と木漏れ日、鳥の声、風鈴の音、人々が踏みしめるラベンダーから放たれる香り、そして彼女を想うたくさんの人たちの想い。「こんなに美しい日は経験したことがなかった。ただただ、全てのものに対して頭を垂れたい気持ちになった。」とピーター。

サステナビリティ(持続可能性)…という言葉は今、テレビや新聞で、そしてビジネスで、あらゆる場所で使われています。自分の会社の仕事でも普通に使っているけれど。クリスみたいに「本当の意味で自然本来の形でいること」を、自分の失われていく命と引き換えにしても妥協なく突き通すなんてことは普通の人には容易に選択できるものではありません。私ならやはり生き続けたいし、楽しく生きたいし、楽もしたい…彼女の真似なんてとてもできないけど、そんな覚悟をもって人生に臨み、それを美しく全うした友人がいたってことだけは、年一回静かに、でも確実に心に思い返したいものだと思っています。

背が高く、ショートヘアが似合って、優しくて知性的だったクリス。三年半を過ごした私のイギリス滞在の最後の夜を彼女の家で過ごし、日本への帰国する朝に私にプレゼントしてくれた手作りのフェルト帽子。
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クリスやピーターなど友人10人ほどで、一緒に鳥類調査に訪れた真夏のアイスランドで見たタシギ(田鴫)のモチーフがついています。冬用の帽子だけど、夏のこの日には、彼女を思い出して虫干しを。
by nicecuppatea | 2009-07-14 20:23 | イギリスでのこと(言葉・友人) | Comments(2)