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カテゴリ:バスケット編み( 147 )

夜半のバスケット編み

水曜日の夜、八時。まだ会社にいました。会社勤めをやっている人なら一度は思うときがあるのではと思いますが、「ここ」が一週間の折り返し点。「あぁ、まだ水曜日か・・・」と思うタイミングです。

本日はひときわイベントが多く、自分の席に夕方5時過ぎに帰ってくるまでは、会議の通訳したり、取引先にあったりと、それなりに気を使うことが多く、ようやく自分の仕事に手がつけられたのが6時過ぎ。明日も朝から半日会議で席をはずすことがわかっているので、今日中に人にお願いすることはメールなどで連絡しないと・・・。

そんなこんなで家に帰ってきたら9時過ぎ。早く寝ればいいのに、何をとち狂ったか小さなバスケットを編みだしてしまいました。

ふしぎなもので、こういう単純作業はなんというか、ぐだぐだした心を浄化してくれるような。3日前から水につけてあったアケビのツルに2時間ほど向かい合い、ダンナにあきれられながらも、最後まで編みあげました。

たいした形じゃないんだけど、なんだかこの「編む」って動作がしたかった気がします。これのおかげで「今日」から「明日」になだれ込むことなく、ひとつ深呼吸ができたというか。

なんだかんだ言っても明日の朝起きるころには「あぁ、なんであんなことしないで早く寝なかったんだろう?」と後悔する可能性もあるのだけど。

とりあえず、今は編んでよかったかな、と。
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by nicecuppatea | 2009-07-15 23:57 | バスケット編み | Comments(2)

バスケットの編み直し

三日前に作ったアケビのバスケット。ツルは美しいんだけれど、自分で編んだリム(縁)の処理がどーも気に入りません。せっかく地味な二色のコントラストを何とかだしたのに、太いリムが邪魔してその色が見えない~。

こういうときはいつもジレンマに陥ります。一度は形にして「完成」させたバスケットを再び水に浸して、ほどき、編みなおすか。それともこれはこれとしてもうひとつ、新たに「リベンジ・バスケット」に挑戦するか…。

結局、考えた結果、ほどいて編みなおしました。その後もなかなかイメージ通りの形にはならず紆余曲折を経てこうなりました。
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これからもまだ改善の余地ありだけど、とりあえず前のよりは気に入り♪
リムにくるくると細く小さくツルを巻きつけることができるのも、従順でしなやかなアケビだからこそ。せっかくだからこうしましょう。

外国へ行くと必ずその国の本屋で、その国のバスケット編みの本を物色するのが趣味です。イギリス、アメリカ、イタリア…。最近は仕事の関係で外国といえば某国ばかりに渡航が集中し、なかなかバラエティが広がりませんが(^^;
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(^^言葉が読めなくとも、ふんだんな写真を見れば大抵のことはわかります。イタリアのバスケットの本は、色使いがとってもきれい。イギリスの本では伝統的なウィロー・ウィービング(柳を編む)のテクニックを使ってリビング・ウィロー・スカルプチャー、という、柳の挿し木を編んでその後発根させ、屋外につくった迷路や椅子、アートに文字通り「根が生える」クラフトがあったり。

最近はオンラインのブックショップで、外国のバスケット編みの古本を探すのが趣味。バスケットって、本当に土地土地に根ざした、とっても人に近い技術だと感じます。不思議なのは、こういう本が出版されるのは、ほとんど先進国からであって、Developing nationsといわれるような、開発が今現在進んでいるアジアなどの国の本って見つからない。東南アジアの田舎になんか行けば、たくさんのバスケットが存在するのに!わざわざ技術を本にしたためなくとも、まだまだ「現役」で日常生活の中で皆にその技術が使われているからでしょうか。

もっといろいろ本見て、私の畑のバスケットにもいろいろなテクを応用したいものです。
by nicecuppatea | 2009-02-20 22:17 | バスケット編み | Comments(0)

ツルの気持ち

この週末、ようやっと先々週に伊豆の山でとってきたアケビのつるでバスケットを編む時間がとれました。前日に風呂桶にお湯を溜めて、そこにツルを浸して、一晩付け置き。

今回は、黒っぽいツルと赤茶のツルがあったので、ツートンカラーのバスケットを。
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バスケットをつくる面白さのひとつは、それぞれ扱うツルや枝の素材の違いを肌で感じることにあります。畑でとれた桃の枝、梅の枝などは切ったらすぐ使わなければ柔軟に曲げることは難しい…。

葛は太くともやわらかくて、しわしわの表皮、ざっくりした感じが特徴的ですがあまり強度はない。ハニーサックルは表皮はけばけば。でも茹でるとするりと向けて中から白いきれいなツルが顔を出します。ツルの中は空洞なので、こちらもあまり細かい細工には向きません…。イギリスでは、やはり伝統的にバスケットに使われるウィロー(柳)、フェンスやかやぶき屋根のペグに使われるヘーゼルが「従順」でした。

ウィローなどは長い、まっすぐな枝を束のまま2週間位水につけてから使います。イギリスのカントリーサイドでは、なぜか家の外に古いバスタブが置いてある所が多い(笑)、家畜の水のみにしたりとか。(かなりの田舎での話ですね)。

私が働いていたナーセリー(苗木屋)にも、バーンとよばれる納屋の外にバスタブがありました。バスタブの大きさがあればウィローの長い枝もまっすぐそのまま入ります。

イギリスで、結構太いへーゼルの枝でフェンスを編む時には、まずネジって繊維をほぐしてから曲げると、思い切って曲げてもポキリと折れることはありませんでした。日本の藤やその他のツルでバスケットを編む時も、よくよくつるをみてみると木肌の「流れ」が見えるもの。それに沿った方向にツルや枝をよじりながら曲げたり編んだりすると、けっこうツルが言うことを聞いてくれます。その流れに背いて無理に曲げようとすると、裂けたり折れたり。

ツルの気持ち(?)を考えつつ、ゆっくりとバスケットを編み、言うことを聞いてくれたときのうれしさ♪

さて、昨日編んだアケビ。東京の一人住まいにほぼ等しい集合住宅の一室では、ウィローの枝を全部水に浸すほどのスペースはありませんが、くるくると輪にして保存したアケビならウチの風呂桶にも入ります(^^それにしてもアケビは優等生。大抵のことをされても従順にこちらの言うことを黙って聞いてくれる。しかも強く、長く、しなやか。

イギリスでバスケットを編むといえばウィロー、ハードル(フェンスみたいなもの)編みといえばへーゼルでした。どちらもカントリーサイドで最も一般的に見られる植物たちです。日本で籠といえば、アケビか竹でしょうか。イギリスには葛もアケビも竹もなかった(少なくともカントリーサイドには)。やはり先人は自分の風土の中でどの木や枝なら、いいものができるか、いろいろ試して、その結果今に伝わる伝統的な工芸品になってるんでしょうね。
by nicecuppatea | 2009-02-18 08:21 | バスケット編み | Comments(0)

お正月休み最後の日

まったりとしたお正月休みも今日が最後。

今年は年明け前から田舎にこもったお蔭で都会での賑やかな初詣とは無縁でした。田舎では家のそばの山にある神社まで、桃畑の中を除夜の鐘を遠くに聞きながら歩いて行きました。真夜中の小さな山の神社には、近所の人が10メートルくらい列を作る程度に参拝していました。ピーチと一緒に列に並んでもOK!(大混雑の都会の神社だと「犬は怖いのでやめて」と言われることも…)出店も何もありませんが、地域の人が大きな焚き火を燃し、小さなテントの下でお守りが売られ、参拝が済むとひとりひとりに無料で甘酒が配られました。初詣に、もうこれ以上求めるものはありません(笑)

明日から会社だから今日は「大掃除」とまではいかないけれどこまごまとした家の「ちらかり」もそれなりに掃除。明日から出勤するのに持っていくお弁当のおかずの煮物もいろいろ作ったし。

東京の小さな庭の小さな花柚子の木に、10個ほどの実がなりました。これは氷砂糖と一緒につけて「ゆず茶」にしました。こちらも明日から始まるオフィスでの日々のお伴とします。
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家の片づけをする際、この間桃色のバスケットを編んだ時の枝の余りが少し残っていたので、同じように残っていた葛のつると一緒に使いきろうと、これもバスケットにしました。
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赤と白のコントラストが思いのほか、めでたい気もして(?)明日からまた頑張ろうかな、と。
by nicecuppatea | 2009-01-05 22:20 | バスケット編み | Comments(2)

スローな週末の喜び

昨夜会社から家に帰ってきた私は、ダンナによるとやたらと機嫌が悪かったらしいのです(笑)そんなつもりはなかったのですが、朝から何やかやと会議通訳で忙しかった上、風邪が抜けきらず、体力を消耗していたからかもしれません。

帰宅して、夜にピーチ(ウチの健啖ラブラドール)の散歩にダンナと出かけても(自分ではそんなつもりはないのだけど)気分が変わりきらなかったのか、私の言動は「すごくつっかかるぞ」とダンナ。そんな私に腹を立てたダンナにわたしもプチ逆ギレしたり…こんな不毛な日はお互い早く寝るに限るのです。

そして早く寝て、目覚ましの音もなく自然に目が覚めた週末の朝の喜び♪
昨日とうって変わってさわやかに朝の散歩に出かけます。やっぱり睡眠って大事ですね(^^
私はもともと時間さえ許せば、他の人なら絶対「暇だねぇー」というような、つまらないことに時間をかけたい性分。近くの公園の葉っぱの減った木を見上げながら枝の間を「鳥の巣、ないかなー」と探したり、こんどは地面をみながら「きれいな葉っぱ、落ちていないかなー」と探したり。公園の奥には大きな銀杏の木が数本あり、そばまでいくとご夫婦が私たちに背を向けて一心に銀杏を拾っていました。私たちに気がつくと、ちょっと「ライバル出現!」という緊張感(?)が背中から感じられました。なぜか銀杏拾いとかって人と張り合う雰囲気がありますね。

でも私が探しているものは誰とも競合しない「赤い葉っぱの柄」(^^こんなものを拾おうとしている人は、少なくとも東京のど真ん中のこの公園には私以外誰もいないでしょう。カエデ系の大きな落ち葉の葉柄は鮮やかな赤に染まる時期。それを集めて、しばらくぶりにちっちゃい紅葉色のバスケットを作りたい!e0151091_23282296.jpg
イギリスでバスケット編みを習ったとき、当然ながら先生が使っていた素材はウィロー(柳)でした。
でも実際、くねっと曲がる枝なりつるなら何だって使えるのです。私はハニーサックル(スイカズラ)、ライムトゥリー(西洋菩提樹)、ドッグウッド(ハナミズキ)など、色がきれいだったり、単に林の刈り込み作業で大量に手にしたツルや枝でバスケットを編んでみました。そのうちのひとつがシカモア(セイヨウカジカエデ)の葉っぱの柄でした。このシカモアという木、イギリスの森林保全活動の中ではどんどん広がるので、かなりの嫌われ者でしたが、それはどこへいっても秋にはこの葉っぱのきれいな赤い葉柄が集められるという事。私はシカモアの木を見つける度に嬉々として、「もっと長くて、もっと鮮やかな赤い柄を…」と葉っぱを拾い集めたものです。
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東京の公園には同じようなシカムアの木はなかったけど、似たような赤い柄を集めて、小さいバスケットを作ってみました。大した出来ではないけれど、無心にちっちゃい葉っぱの柄で遊べる感じがいい♪

隣のちっちゃいバスケットは以前編んだ藤ヅルの残りを割いて遊んでみたもの。いつも朝の出勤間際の時間になると「あれ~、鍵知らない?」とかやっているので、これを鍵入れに任命しよう。
by nicecuppatea | 2008-11-22 23:38 | バスケット編み | Comments(2)

都会の素材でバスケット

先日参加したフォーラム会場から会社への帰り、最寄の地下鉄駅から歩いて5分のところに、こんなにステキな川原があります。
e0151091_20113773.jpg東京の真ん中で働いている、と思っていましたが、かなり都心からは外れていると改めて実感(^^でも、昼休みでも広い青空を堪能できる環境はステキー。(きっと同じ会社の同じ事務所でそんなことを考えている人はほとんどいないだろうけど・・・)

かご編み好きの私にとって、「川原」といえば、「柳さがし」です。柳は日本の昔話の中で井戸傍に生えていることが多い(だからお化けといっしょに描写されたりもする)ことからもわかるように、水気の多いところを好む植物です。井戸端の「シダレヤナギ」ばかりがヤナギではありません。ネコヤナギのように枝が上を向いて生えている、普通の木っぽいヤナギの木がけっこういろいろあるのです。そんな木を探して土手を見渡すと、すぐに発見!
e0151091_20134796.jpg川辺は決して汚れているわけではなく、芝刈りや葦の刈り込みなども行き届いてはいましたが、土手はきれいにメンテナンスされているわけではなく、そのヤナギの木は半分倒れたようになって生えていました。枝をちょっと頂く私にとってはそのほうが好都合。

かつてイギリスでヤナギを使ったバスケット編みを習ったことがあります。イギリスはカゴ編み用のヤナギの栽培が盛んで、南部のサセックス州などではWillow bedと言われる一面のヤナギ畑もあります。そういうところでは毎年根元からその年に延びたまっすぐで節のない枝を切ることで、伝統的なヤナギのバスケット編みの素材とし、また来年も同じようなまっすぐなヤナギの枝を収穫することができます。ヤナギの種類によって色も黄色、グリーン、紫っぽいもの・・・、とそれはそれは豊富です。

見つけたヤナギの木は斜めに生えていて、虫食いも多く、太く長い枝はなかったので、細長く節がない枝の先っぽ部分だけちょっぴり頂きました。ちょっぴりだったので、それで小さなバスケットを作ってみることに。先日本のチラシで見つけた繊細なつくりのバスケットのイメージがまだ頭にあったので、できるだけ細かく、丁寧に仕上げてみよう、と集中して作ってみました・・・。翌日も、お昼休みに会社の同僚と紅葉を見ながら近所の公園でお弁当を食べ、その後おもむろにバッグから編みかけのヤナギの枝をとりだしたら、さすがに驚かれた(^^

で、できあがったのが、これ・・・・。
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茶色のところはフジの実の葉柄を使いました。うーん、今一歩。これ以上きれいに作りたいなら、やっぱりもっと材料を水につけるなり、枠をしっかりつくらないと、だめですね。
by nicecuppatea | 2008-10-31 20:16 | バスケット編み | Comments(0)

本の表紙を見て考えたこと

昨日、仕事で国際フォーラムを聞きに行ったのですが、その帰りに会場の国連大学のエスカレーター脇にあった本のチラシが目に留まりました。

別に「本」に興味があったわけではなくそのチラシの絵柄が、それはそれは魅力的に編まれたバスケットだったからです(^^
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本のタイトルはThe Politics of Participation in Sustainable Development Governance。「持続可能な発展を可能にする(地域の)「参加型」ガバナンスの政策について」、ってな感じでしょうか。いかにも国連っぽいです。

本を読んでいないので細かいことはわかりませんが、こういう「開発学」の教科書みたいな本は、イギリスで勉強している時よく本屋で見かけたものです。開発途上国といわれる場所などの、地域の人が参画した「持続可能な発展」を目指す政策をどうやってつくるか、というようなことがきっと書いてあるのでしょう。

本の中身はとにかく、私が興味があったのはそういう本の(おそらく)表紙のデザインが「バスケット」だったこと。私には妙にしっくりきてしまいました。

きっと、バスケットを編むっていう技術は、おそらく昔からあるだけじゃなくて、人が最も「持ち続ける」技術のひとつでもあるんだろうなぁと実感させられたからです。日本からエキゾチックな場所に旅行に行くと、お土産でよく見るもののひとつが「伝統工芸の手法でつくったカゴ」。フェアトレード商品、として売られているものの中にも「XX国の女性の編んだバスケット」というような商品を見かけます。どれもこれも伝統的な技術と素材をつかった繊細で独特な、美しいものばかり。

ある意味「持続可能な発展」に繋がる人の持つスキルのシンボル、ってことで表紙に写真が載っていたんでしょうかね。私のスキルでは鳥の巣にも及ばないものしかできないけれど・・・確かに「編む」という作業を日常いつも身近なものにしておきたいなぁと感じるのです。
by nicecuppatea | 2008-10-30 07:17 | バスケット編み | Comments(2)