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和みの携帯ストラップ

できのよい会社員ではありませんが、私も平日は会社で働きながらそれなりに効率を求めたり、時間どおりに動いたりしています。それでも「携帯の不携帯」が多いところだけはなかなか治りません。(威張れたことではありませんが。)

携帯電話の登場以来、自分の体が物理的にどこに移動しても、いつでも、誰にも「つかまってしまう」ようになりました。それがまた「せわしない生活」のひとつのシンボルのような気もします。

いくら不携帯が多くても一応私も人並みに携帯を使います。そんな携帯使用時の「せわしない」気持ちを少しでも軽減するのに、私が作った携帯のストラップは、けっこう効果のあるいいものじゃないか…とひそかに気に入っています。人がそう言ってくれたことはないけれど(笑)

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これは西伊豆の山の中を散歩しているときに拾った胡桃の実。両脇に測ったように同じ大きさの穴が二つあいていて、そこから中身がきれいに食べられています。

ところで山ぐるみはとても固い。それにじっくり歯をたてながら、こんなに丁寧に穴をあけるとは、いい仕事をしている森の生き物がいるものです。

実はイギリス南部のハンプシャー州で、環境保全チャリティの「ワイルドライフ・トラスト」でボランティアをしていた頃のこと、まったく同じような穴のあいた木の実を見つけたことがあります。それは胡桃ではなくヘーゼル(ハシバミ)で、どんぐりの「ぼうし」の位置にとてもきれいな丸い穴が開いていて、その穴の周りは紙やすりをかけたようにスムーズで、穴のほんの少し外側に「上の歯」のあたったあとがついていました。レンジャーに聞いたところ、これはその森に住んでいる「ヤマネ」の食した痕だったそうです。

それを思い出して、「この森にもヤマネが!!」とちょっとドキドキしましたが、後日図鑑をめくってみると日本の胡桃に耳の穴2つあけた動物は「アカネズミ」のようです。日本のヤマネは木の実ではなく花などを食べるのだとか!!ところ変われば・・・ですね。リスなどは胡桃もパッカンと真っ二つに割るそうですが、この丸い穴の開け方といい、中身の食べ方と言い、いかにも丁寧に、じっくりと歯をたてた時間のかかった仕事が手に取るように想像できます。

ヤマネの仕事であれ、アカネズミの仕事であれ、せかせかと携帯電話の握って移動するとき、その胡桃の穴を見ると、「あわてずあわてず」という気持ちになって、会社にいながら少し満ち足りた気分になったりしています。
by nicecuppatea | 2008-11-03 21:50 | おいしい実
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